2014.06.04
シャンデリアからは何が
なんとか平常運転にもどったけれども、更新が滞ってしまって、心はあせるわ。
なにからアップしようかな、と思いつつも、どれでもいいし、どれでもあかん、に地味に引き裂かれて、忙しいのもあるけれど結果的に遅々としてしまう。というのも、これまで長くブログを書いてきたわけだけれども(この数年は告知ブログを化してしましたが)、そのほとんどが文章だったために、そのあんばいに慣れてしまっていて、こう、写真をアップする決定に、いちいちいまいち、欠けるのである。
週刊誌や女性誌でのコラム連載があるので、それとは違う、そう、文字少なめで写真などを載せる感じでひとつやってみよう……と決心したにもかかわらず、「誰がわたしの食べたものなどを知りたいだろう……」「誰がわたしの購入したものに興味などをもつだろう……」と思ってしまうとなんかむにゃむにゃとしてしまい、この体たらくなわけなのだった。でも、あまり考えてもあれなので、先月、息子が2歳の誕生日の記念に泊まったホテルのことなど(それよりも先に、先月に観た『アナと雪の女王』とか『ブルー・ジャスミン』の話も書きたかったのになあ、とほほ)。
多くの男児とおなじように、新幹線に異常な興味を示す息子のために、東京駅ステーションホテルに宿泊しました。一泊だと疲れるだけなので二泊にして、二日目に新幹線を「もうええやろ」というくらいに見せてやるという段取り。抱きかかえているだけで腕がもげてしまいそう&必死で肝心の新幹線の写真が一枚もないのがどうなんだろうと思うけれど、新幹線というのもこれなかなかのもので、息子につきあって本やDVDやそうしたもので見ているうちに、こう、なんか擬人化とはいわないけれど、しかし独特の愛嬌が生まれてくるものなんですね……表情がわかるようになってくるというか、なんというか……。
もちろんそういった感情移入なんてのは新幹線にたいする姿勢として野暮で無用であることはわかっているのだけれど、しかし「よくみると、かわいいよな……」「佇まいが、いいよな……」みたいな気持ちがやってくるのは隠せない。基本的にはかたちそのもの、色そのもの、そして動きそのものの素晴らしさなんだけれど、だから、やっぱり見てるとずっと見てしまう。基本的には物がそこで動いている、ということには前提としての感動めいたものがありますね。
それにしても息子、そして子どもたちは、なぜ、「こまち」、「はやぶさ」、「かがやき」、「はやて」がすきなのだろう。いったい何を感受しているのだろう……(ちなみにわたしは『つばめ』がすきです)。
しかし、わたし的にはやっぱりホテル……。ステーションホテルには初めて泊まったけれど、内装も好みでみなさんもすごく親切で、廊下も長く天井は高くとても快適でした。部屋の窓からは駅の真ん中、カーテンを開ければすこしだけ駅の一部になったみたいな感じだった。
そして室内には小ぶりながら素敵なシャンデリアが。これを見て、かつてシャンデリアが本当に欲しい時期があり、けっこう本気で探していたことを激しく思いだした。
過去にそんなことを考えていたこと、この日シャンデリアを見るまで思いだしもしなかった。けっこう本気で色々探していて執着していたはずなのに、そのことじたい、まったくなんにも覚えていなかった。たった数年前のことなのにと数えてみるとけっこうな時間、8年くらいが経っていて、そのことじたいもわからなかった。8年だったらそりゃあまあ忘れてもしょうがないかと思うけど、しかしどこを振り返ってみてもこのシャンデリアみたいに忘れていることばっかりなのだろうな、と思うと人生とはいったい何でできあがってるのだろうと思うけど、まあ、それは「今」なんだろうとは思うけど。