2014.10.24
「フランスで読まれる川上未映子」満員で御礼、そして
日仏会館で開催される、わたしの友人であり翻訳者であるパトリック・オノレさん、そして詩人であり作家である関口涼子さんお招きし、
『すべて真夜中の恋人たち』の文庫化を記念しまして開催される、
フランスで読まれる川上未映子なのですが、
定員に達してしまったので申し込みを終了させていただきました。
本来ならば120名ほどの会場なのですが、今回は椅子をたくさん追加して、なんとか200名前後の方々に聞いていただけるようにしてくださったのですが、しかしこちらもいっぱいに……。
まだ先だし、これから予約するかー! と思われていたみなさまにおかれましてはごめんなさい、
そしてお申し込みくださったみなさま、ありがとうございます。色んな話ができるのをすごく楽しみにしています。
そして、少しまえにちょっとだけお知らせしました、『きみは赤ちゃん』にかんするトークイベント(お子様&赤ちゃんも大歓迎)は、申し込み方法など詳細は追ってお知らせしますが。日程は11月29日、お昼ま、ということに決まりましたので、この日はぜひに空けておいてくださいませ!
○現在発売中の『週刊現代』に『きみは赤ちゃん』にかんしましての、インタビューが掲載されております!
この著者インタビューのページ、これまで三度登場しているのですが、恒例のQ&Aもございます。ぜひお読みくださいませ!
で、今週のはじめに、『すべて真夜中の恋人たち』のサイン本を作りに行ってきました。
画数が少ないということもあるのですが、わたしはサインをするのがものすごーく早く、それはもうまわりが「もうちょっとゆっくりやれよ……」と思かもしれないくらいに早く、100冊とか15分くらいで終わってしまうのだった。
これより早かったのは、故、渡辺淳一さんでいらっしゃったらしく、こう、テーブルいっぱいに本のサインをするページを開いて、書くというよりはもう塗っていくというあんばいで筆を一気に走らせるというそんな鮮やかな技をお持ちだったそうです。けっきょくわたしは、この日ぜんぶで500冊くらいにサインをさせていただいて、そして色紙なども作成しました。
みなさんに読んでもらえよ、遠くに行っても、がんばれよ……という気持ちを込めて、サイン書き書き。
そして都内の書店を数件伺って、パネルにこれまたサインをさせていただいたり、ポップにメッセージを寄せたりなど。
そうそう書店の何が好きって、著者の直筆メッセージ、みたいなのももちろんいいけど、やっぱ書店員さんの、ほんとにこの本が好きなんだなーというのが伝わるポップを見る喜びに尽きるところもありますよね。ペンの色変えたり、縁取ったり、その本のよさを伝えようとあれこれ工夫して展開されていたりして。
書店にいけば、時間のゆるす限り、ポップをあるだけぜんぶ見ちゃうな。
本にたいする愛情があのようにかたちになっているのを見ると、「ああ、本というものを好きな人がここにいるんだな……」と、ふだんずうっと家で原稿を書いてるだけだと「うう、この小説をいったい誰が面白いと思うだろう、果たして誰が求めてくれるだろう……」とうっかり淋しく、そして心細くなる感覚を明るく呼び戻されて、あらためて今日もがんばろうとこれまたほんとに思うのだった。
そして、こんなポスターも作成していただきました。思わず壁に落書きしてしまいたくなる余白も素敵で、すべまよ感、ありますよね。撮影は石倉和夫さん、デザインは講談社チームです。
単行本のときのポスターもモノクロでしたが、また雰囲気が違って装いもあらたに、という感じでございます。書店でみかけたらよろしくお願いいたします、というか、ポスターによろしくも何もないのだけれど……。
『すべて真夜中の恋人たち』は、
夢見ることもなく、自分に自信もなく、
人生で愛に出会うことなど想像もしていなかった人の、恋物語です。
これからどんどん寒くなる、冬の夜に、真夜中に。
みなさんがどうかこの物語と出会ってくださいますように。